整形外科クリニック開業のポイント

2017.12.18

整形外科クリニック開業のポイント

開業時にはリハビリ用医療機器をなるべく購入しないこと

リハビリテーションは、施術台と理学療法士がいれば点数の高い治療ができます。開業直後は患者様もそれほど多いわけではないので、低周波治療器・干渉波治療器・牽引機・温熱治療器など物理療法の器械を持っていても稼働率が極めて低く非効率です。

また、昔に比べ物理療法の点数が著しく低くなっており、レントゲンと施術台と理学療法士が居れば低いコストで適切かつ高点数の治療ができるようになっています。
業者さんサポートの無料開業支援を受ければ、これらの器械を購入せざるを得なくなります。昔の開業スタイルは、リスクが高すぎます。

今は、高齢者といえども待ち時間の少ない整形外科を選ぶ時代になっています。
理学療法士による患者様に合わせたリハビリテーションにより早く症状を治す方が、点数も高く、評判も取れます。医薬品卸や医療器機メーカや商社の無料開業支援に乗せられてはいけません。

立地選定"①駅近・1階での開業"、"②診療圏が広い郊外での開業"

① 駅近・1階での開業
基本的に足腰に痛みのある方ならば、少しでも歩く距離が少なくて済むクリニックを第一選択として検討しますから、そういった患者さんが公共交通機関を使って駅まで出てくることを想定して、駅から近いテナントを選ぶことをお勧めします。

松葉杖・車椅子でも苦にならない距離を目指すわけですから、駅から徒歩2~3分圏内が理想といえるでしょう。
同様に、ビルテナントであれば1階を選びたいところです。2階以上を選ぶ場合には、車椅子でも楽に入れる大きさのエレベーターが完備されているビルを選ばなければいけません。

② 「診療圏が広い郊外」での開業

移動手段が車主体で、立地が生活道路沿いでアクセスが良く、かつ駐車場が20台以上確保できる場所であれば、その地域の中核の医療機関になり、たくさんの集患が見込めることが予測されます。

また市場調査をする際、競合する医療機関だけではなく、整骨院や通所介護事業所にも目を配ることが重要になります。
近年、整形外科の数は横ばいか減少傾向ですが、整骨院や通所介護事業所、通所リハビリテーション事業所の数は顕著に増加しております。そのため、本来、整形外科を受診すべき患者さんも、整骨院や通所介護事業所に通っている場合があります。

整骨院の患者様を取り込むくらいの意気込みで、整形外科クリニックならではの価値を地域住民に啓蒙することを検討すべきでしょう。

開業資金に注意

整形外科の開業の場合、他の診療科目と比べ、開業資金が高くなることが予想されます。多くの医療機器の導入やスタッフの多さによる人件費により開業資金が高くなりやすく注意が必要です。

また、電子カルテを再診やリハビリ指示書等と連動させるためのネットワークシステム構築まで導入するケースが多く、システムの規模にもよりますが、それだけで1,200万円前後必要です。
そのため、低周波治療器・干渉波治療器・牽引機・温熱治療器の購入は後回しにし、厚生労働省の方針に沿った理学療法士によるリハビリを中心にする戦略の策定、事業計画の立案を行う必要があります。

他院との差別化を図る

「人に治療してもらえる」ことは、患者さんが受診先を選ぶポイントの1つになります。例えば学校の多い地域であれば、スポーツによる怪我へのケアを重視している旨を謳うことで学生をターゲットにすることが可能ですし、充分な数の理学療法士を設置すればリハビリケアを重視することが可能になります。

また、柔道整復師を雇い入れることでも、他クリニックとの差別化を図れるでしょう。
運動器リハビリは整形外科クリニックの確たる強みになります。リハビリに強いクリニックにするためには、理学療法士による個別リハビリを強化していくことがポイントになります。

(カテゴリ|診療科目別開業ポイント)

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