クリニック開業後はさまざまなトラブルが起こります。特に多いのがオープニングスタッフの退職です。今回はクリニックのオープニングスタッフが辞める理由として、3つに分類し対策、そして離職を防ぐ指針についてまとめています。
1.医院の運営方針が頻繁に変わる
開業後に開業当初と指針が変わるのは仕方のないことですが頻繁に運営方針を変えるとスタッフにとって大きなストレスになります。解決方法としては院長の独断で運営方針を決めるのではなく、スタッフと話し合いどのように変えていくことが最善か相談することを心がけましょう。そのためには日ごろからスタッフとコミュニケーションを綿密に取り、話しやすい環境を作っておくことが重要です。
2.スタッフ教育が不足している
クリニックのオープニングスタッフ離職者からどのような理由で退職したかについて聞くと、教育や指導をほとんどしてもらえなかったという不満の声を伺うことが多くます。院長は仕事をしながら覚えてほしいといった要望もあるかもしれませんがマニュアルなどを用意せず、昔ながらの見て学ぶような指導ではスタッフが不満を抱く可能性が高くなり離職率があがってしまいます。
解決方法としては初期費用がかかりますがクリニック専用のマニュアルを作成し、その内容として予め目標設定し教育や指導を行うこと、また技量や評価などを明記したわかりやすいマニュアルを準備することが重要です。そしてそのマニュアルに沿ったスタッフ教育や指導をしっかり行うことが重要です。
スタッフのキャリア形成にも結びつき仕事の満足度も向上しやすくなります。
3.休みたいときに休めない
退職理由として、人数をぎりぎりで回しているので休みたいときに休めないという理由も多くあります。特に現在は共働き家庭が多く、子育てに時間を使わなければならない働き手も多くなっています。つまり、各スタッフが休みたいときに休めるようにシフトを調整するのは必須と言えます。
解決方法としては院長自身が積極的に働き方改革を推進してくことが重要です。クリニックにも一般企業同様に働き方改革の波が押し寄せてきており、休憩時間が確保されている、診療前の準備が労働時間に含まれている、有休がしっかり消化できる、パートタイムでも賞与がある、各種保険完備されているなど、スタッフが働きやすい職場づくりを進めていくことは、優秀な人材を採用するうえで欠かせません。
まとめ
開業当初から解決策を実践するのは難しいかもしれませんが、採用コストはどんどん上がっているため、スタッフが一人辞めるだけでも費用・時間・労力の負担が以前より増している状況です。少しずつ制度や環境づくりなどを整えていけば、スタッフの定着度も格段に向上します。