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医院開業コラム

医療DX推進体制整備加算改定ポイント~2024.10以降

医療DX推進体制整備加算は今年10月から、医療情報取得加算は12月から点数の改定が行われます。これまでの医療DX推進体制整備加算は初診時に医科8点、歯科6点、調剤4点でしたが、10月以降はマイナ保険証の利用実績によって3区分とされます。 また施設基準にはマイナ保険証利用率の実績が設定され、下表の通り10月~12月における利用率と、2025年1月以降の利用率が示されました。2025年4月以降の利用率については、年内をめどに検討されることになります。
施設基準の届出については、マイナ保険証の利用率は、毎月支払基金から報告されるものが当該基準を満たしていればよく、すでに施設基準を届け出ている医療機関は届出の出し直しを行う必要はありません。
すでに施設基準を届け出た医療機関で、マイナ保険証利用率の要件が基準に満たない場合は10月以降加算が算定できませんが、この点については疑義解釈が示される予定です。

 

 

マイナ保険証利用率について・・・利用率は①又は②の通り算出される。
① 利用率は、加算を算定する月の3月前の「レセプト件数ベースマイナ保険証利用率」を用いるが、3月前の「レセプト件数ベースマイナ保険証利用率」に代えて、その前月又は前々月の「レセプト件数ベースマイナ保険証利用率」を用いることができることになります。

※レセプト件数ベースマイナ保険証利用率とは・・・同月におけるマイナ保険証利用者数を同月の患者数で除した割合(支払基金から報告される数値)になります。

② 2024年10月~2025年1月は、加算を算定する月の2月前の「オンライン資格確認件数ベースマイナ保険証利用率」を用いることもできます。また、2月前の「オンライン資格確認件数ベースマイナ保険証利用率」に代えて、その前月又は前々月の「オンライン資格確認件数ベースマイナ保険証利用率」を用いることができます。

※オンライン資格確認件数ベースマイナ保険証利用率とは・・・同月におけるマイナ保険証による資格確認件数を同月のオンライン資格確認等システムの利用件数で除した割合(支払基金から報告される数値)です。

加算1・2について追加された施設基準としては、「マイナポータルの医療情報等に基づき、患者からの健康管理に係る相談に応じる」という施設基準が新しく追加されました。

医療情報取得加算は、政府が現行の保険証を廃止するとしている2024年12月から、初診時、再診時ともに点数がマイナ保険証の利用の有無に関わらず1点に統一されます。下表をご参考にしてください。

 

 

まとめ

医療DX推進体制整備加算の改定は2025年4月以降については、現時点ではマイナ保険証の利用率実績要件が示されておりませんが、求められる実績は徐々に高くなっていくものと想定されます。また、利用率実績だけでなく、算定要件そのものが変わる可能性もありますので続報をお待ちください。

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