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医院開業コラム

クリニック開業に最適な物件(2024年版)

クリニック開業地を選定することが年々難しくなってきています。今回は、どのようにしてクリニック開業に最適な物件を選定するか、そのポイントについて述べさせて頂きます。

1.診療圏調査での地域性の把握

まずは開業地として適正かどうかの具体的なチェック方法としては、まず診療圏調査資料を元にそのエリアの人口の状況を理解することが挙げられます。年齢別の割合や推移状況などを見れば、ターゲットとなる患者層が今どれくらい住んでいるか、数年先の人口動態がどうかがお分かりになるでしょう。次に確認してほしいのは、ご自身が掲げた開業コンセプトにマッチするかどうかという点です。多くの医師は、自宅からのアクセスの利便性や競合クリニックの有無を気にされますが、それらは必ずしも最優先する事項ではありません。そのエリアで本当に自分が目指す水準の医療、患者サービスを実現できるか考えてみてください。

また特に専門性の高い科目の場合は、広範囲から患者さんが集まる傾向がありますので患者さんがどこから来るかイメージしてもらえたらと思います。

診療内容自体に目立った特徴がない場合は、やはり競合がいないエリアを選ぶことをおすすめしています。エリア選定で気を付けなければならないことは、それぞれの開業医師のコンセプトが異なります。

2.集患力のある立地であるか

集患力のある立地かどうかは、以下の2つのポイントをチェックすることが大切です。

①潜在患者数が多いか?

まず、潜在患者数が多いかをチェックする際は、まず診療圏の範囲の設定から始めます。

一般的な診療圏の設定は半径0.5~2キロメートルの設定となりますが、都心、郊外、科目特性により異なります。開業場所候補地へのアクセス、交通手段、ルートで患者が来院するかを確認し実質的な診療圏を設定し、そのうえで潜在患者数を見積もることが大事です。

②日常的に使う動線上にあるか?

次に重要なのが日常的に使う動線上にあるかのチェックです。診療圏内に住人が日常的に使う動線上が無ければ、診療圏であっても実際には患者さんが集まらないことがあります。

開業候補地から見て、住宅の逆側にショッピングセンターがあったり公園があったりした場合、患者さんの立場になって考えてみましょう。

多くの患者は急に体調が悪くなった時は日常的に使う動線上でよく見かけているクリニックを思い出し来院するでしょう。相当評判が良くない限り、商圏内でも場所が分かりにくいクリニックはふと思いだすことはありません。

 

まとめ

診療圏調査での地域性の把握、集患力のある立地であるかの確認が重要となります。

また視認性の高い、患者様の目に留まる開業立地、そして潜在患者数の把握、

生活日常動線上の立地を選ぶことが重要なポイントとなります。

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