前回はコロナ禍におけるクリニック開業についての主に患者様へのスタッフ対応を中心に述べさせて頂きましたが、今回はこれからのクリニック開業においてウィズコロナ下で収益を維持し影響を受けていないクリニックの特徴の検証と、その考察について述べさせて頂きます。
影響が少ない診療所からは、
検査・手術前後の、患者さんへの説明や相談をオンラインで行っている。外出控えにより明らかに利用者さんが重症化していると聞いて、オンラインによる短時間の運動(リハビリテーション)など、地域のケアマネジャーと連携を進めている。
スタッフが患者様の症状が悪化、通院できないことのないように、モチベーションをもって取り組んでくれている一生懸命対応してくれている。
オンラインによるセカンドオピニオン(自費診療)を始めた。診察のツールではなく、マーケティングのツールと考えて、検査・手術に繋がる可能性を感じている。
予約診療を導入しており、最初は不安がっていた患者さんもあったが、待合も混雑していないのを見て、安心して通院してくれた。などの声をお聞きしています。
患者心理からすると、これくらいの症状であれば、いま通院しなくてもいいのではないか。受診して感染しないだろうか。先生やスタッフさんは、嫌々ながら対応しているのではないだろうか。など、迷いに迷って、通院したり断念したりしているものです。
感染対策は十分にしています、そのまま放っておいたら症状が悪化しますというメッセージが伝われば患者様も安心されて通院されるはずです。
そのための取り組みは、院長のみが実行することは出来ずクリニックの全スタッフが一体となり行動するからこそおこなう事が出来、スタッフの対応が感染を恐れながら腰が引けたものであれば、患者さんには伝わりますし、地域の医療・介護の専門職に対しても同様です。ソーシャルディスタンスが採られている毎日だからこそ、逆に診療所の雰囲気を、普段よりも敏感に感じ取られているのかもしれません。
十分な感染防止をすることが大前提ですが、新型コロナに負けないというスタッフと院長の強い姿勢。特に弊社で開業支援し今年開業された先生方においては、危機に対する攻め姿勢が、来院患者数にも大きく影響し新規開業当初から順調な安定経営であるように感じています。
まとめ
患者さんとの繋がり、地域との繋がり、目に見えないもののほうが重要で、そこに注目すれば、沢山の打ち手が見えてくるのではないのでしょうか。今一度、患者さんとの繋がりを途切れさせない危機への対応を再考ください。