事前準備が肝心(開業日の1ヵ月前には実施)
クリニック開業時に、しっかりした診療体制が整っていなければ、訪れた患者さんに迷惑をかけることとなり、その後の評判を落とすことになってしまいます。また開業スタートからの患者数にも悪影響を及ぼしてしまいます。クリニック開業後に来院される患者様は、既にいずれかのクリニックで受診されておられる患者様が来院されますので、患者様から良い評判を得るためにも、スタッフ研修を中心とした十分な事前準備が必須です。
開業前の主な研修内容
各種建築設備の操作方法の理解(機械警備、空調設備、電気設備等)
医療機器、備品の納品チェックと消耗品の調達、医薬品、検査会社、診療材料、医療廃棄物などの処理及び各関係業者とルーティンの打合せ
医療機器の操作方法の習得、医事コンピュータの操作方法の習得とマスタ登録
接遇訓練(電話応対、患者応対)、患者回し、診察トークのルール検討、模擬診療の実施
当院診療科の特殊性や診療報酬・医薬品についての理解
1.看護師
医療機器の操作方法のトレーニング、電子カルテ・検査内容の入力研修、医療備品の収納整理掲示物の作成などを行います。
2.事務員
電子カルテの操作トレーニングを中心におこない、事務用品の準備・収納整理、掲示物の作成などを行います。
3.看護師、事務員の共通研修
①建物設備(電気、空調、給排水、鍵、セキュリティー、電話他)について関係業者から説明を受けます。スタッフにメモを取らせて、院内設備の出勤から退勤までの1日の操作の流れをまとめてもらうと良いでしょう。
②院長もしくは開業コンサルタントから医薬品メーカーに使用する薬剤や、クリニックの標榜診療科の特徴について勉強会を行ってもらいます。
③協力会社や開業コンサルタントに相談の上、接遇講師を派遣してもらう(有償・無償の別あり)。
その他
医療薬剤、什器、備品、消耗品の取り揃えと整理整頓をします。
医薬品、検査、診療材料、廃棄物など関係業者と日常やり取りの打合せを行います。
まとめ
スタッフ研修の期間としては、開業日の1カ月前~最低でも半月程度の日程を確保する必要があります。なるべく院長もスタッフと共に研修に同席し、業務の全体像を把握することが必要です。