医療の世界にもICT技術の波が波及しつつあります。ビデオ通話機能を使って診察を受ける「オンライン診療」が解禁され、健康保険も使えるようになりました。今回はオンライン診療について述べたいと思います。
18年度の診療報酬改定で新たに設けられたのは変わりゆく「オンライン診療料」「オンライン医学管理料」。糖尿病や認知症など継続した治療が必要な慢性疾患が対象となっています。これに先立って厚生労働省は「オンライン診療ガイドライン」を発表。これまで曖昧だった運用ルールが明確化され、「オンライン診療」という新しい名前が付けました。元々は医療過疎地での活用を想定してスタートした遠隔診療ですが、実際に導入している医療機関は9割が首都圏・中京圏・近畿圏。都心においては医療機関の数も多く競争が激しいため、新しい医療サービスの導入にも関心が高い傾向が見られます。
オンライン診療のメリットは?
患者様にとっては、オンライン診療のメリットは病院に出かける手間や待ち時間を省けること。実際の診察は5分でも、待ち時間、通院のため半日会社を休むことも少なくない。待合室で他の病気に感染するリスクも回避できます。
またクリニックにおいては、オンライン診療には通院を中断しがちな仕事が忙しい働き盛りの患者の”離脱”を防ぐ効果も期待できる点や費用においても、既に一部の業者では初期導入費用と月額固定費用・処方箋や薬の郵送料も無料で利用でき、クリニックの費用負担はクレジット手数料のみのため実際にオンライン診療をおこなった部分のみ費用が発生するサービスも開始されており今後は新規開業のクリニックでの導入が見込まれる傾向にあります。
弊社の開業支援においても2019年度は既に3医院の導入が決まっており内科を中心に今後も増加する傾向である。診療報酬が新設され、医療者が安心して取り組める素地ができた半面、現時点では診療範囲も限定されておりアレルギー性鼻炎や皮膚炎、うつ病や更年期症状などが保険適用外となっていますが2020年の診療報酬改定には保険適応外の疾病も保険適応内が見込まれることが期待されます。
まとめ
クリニック開業においてはオンライン診療の導入は初期費用負担も気にせず他の医院と差別化を図れるため多くのメリットがあります。新規クリニック開業を御検討中の皆様、是非ご相談下さい。