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医院開業コラム

クリニック開業におけるクレーム対応①~待ち時間編

クリニック開業において、患者さんやお客様からのクレームに対する対応は、クリニックのスタッフにとって重要な問題の一つです。

中でも特に多いのは順番が回ってくるまでの待ち時間に対するクレームではないでしょうか。

まず大切なことは、まずはクレームを発生させないこと。それこそが医療機関への信頼性と患者満足度向上につながります。実は医療機関のクレームでもっとも多いのは、待ち時間の長さや受付スタッフの接遇に関するもの。こうしたクレームを未然に防ぐためには、スタッフの心配り・目配り・気配りが必要です。患者さんは疾患による痛みや不安を抱えてクリニックに来院されます。心身が不安定な状況においては、少しの待ち時間であっても健康な人と比べて長く苦しいものに感じるのは当然のことです。それだけに、待合の患者さん一人ひとりに心を配り、その表情や動作に目を配り、もしも不穏な兆候を見て取ったら、大変お待たせしています申し訳ございませんと、丁寧に声がけすることが求められます。

患者様のクレームに発生しそうな合図としては時計を頻繁に見たり、舌打ちしたりなど小さな兆候でも見逃さず、すぐさま声がけなど気配りの行動をすることで、≪このクリニックは、患者のことを見守ってくれている≫と、安心感を覚えてもらえることになります。診察室内では混雑している場合には患者さんと向き合いながら、≪大変お待たせしましたね≫と語りかけるように心がける。

その一言が、クレーム回避につながるのです。診察室にいる医師には、待合の状態が把握しにくいため、患者さんの様子がおかしかったら、事前にスタッフから伝えてもらうようにして下さい。医師とスタッフ、あるいはスタッフ間の意思疎通を日頃からきちんとしておき、互いにフォローし合うと良いでしょう。また、患者さん用の雑誌類が乱雑に置かれていたり、トイレが汚かったり、雨の日に床が濡れていて滑りやすくなっているなど、院内の不備もクレームの原因となります。これも常に患者さん目線で全員がチェックするようにしていれば、自ずと整理・整頓・清掃も行き届くはず。やはり、心配り、目配り、気配りは、何よりの対策といえるのです。

 

まとめ

スタッフの対応能力を上げることもひとつの対応策ですが、クレームを未然に防ぐためには、常に心配り・目配り・気配りを忘れないよう心がけましょう。

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