医療総合コンサルティング株式会社メディカルリサーチ関西版 医療総合コンサルティング株式会社メディカルリサーチ関西版

医院開業コラム

継承開業か新規開業か?③~スタッフ継承に対する考察

継承開業であれば、スタッフを採用しなくても良いというのは、メリットの一つと考える先生も多いと思います。一方でこちらも状況に応じて、慎重に検討をする必要があります。

 

メリットとなるスタッフ継承の場合

(1)看護師や理学療法士等の専門職の従業員の確保ができる
(2)元々のスタッフが残ることにより、オペレーションの研修等が不要になる
(3)患者さんと顔見知りであり患者さんが安心して受診できる

 

デメリットとなるスタッフ継承の場合

(1)過去の定期昇給により、人件費が高騰してしまっている場合
(2)退職金を定めているが、売り手に払う意志が無い場合
(3)就業規則が適当であるケースや、違法である場合
(4)高齢スタッフばかりで現代の医療機器のオペレーションに対応出来ない場合
(5)前院長でのクリニック運営と比較するスタッフの場合

 

上記のように、スタッフ引継はメリットである一方、譲渡の条件やスタッフのタイプによりリスクになるケースすらあります。新しく求人募集し、新しいクリニック理念に共感していただく方を採用された方は良い場合も有ります。

実際には本日記載した3点の他にも、「医療法人、個人診療所なのか」や、「賃貸か土地から購入するか」、「跡継ぎはいるか」等、様々な視点で悩まれることとなり、これらにも上記のように多々と視点があります。

 

これまでクリニックの開業検討において特にご質問が多い3つの視点で新規開業が良いか、継承開業が良いかを述べさせて頂きました。結論としては、新規開業と継承開業のどちらが良いというよりは、どちらも検討をしながら案件を一つ一つに丁寧に確認することが最重要になります。コンサルタント選びは開業前から開業時のパートナーとして新規開業、継承開業の双方で情報、経験を待ち、的確なアドバイスができる業者が良いかと思います。

 

まとめ

一生に一度の開業を、特徴が異なる様々な案件の長所、短所、タイミング、価値観も加えて検討することになるので開業地選定は長期的なスタンスでご検討を頂くと良いです。

north