これからのクリニックのホームページ対策
インターネットやスマートフォンが普及している昨今では、クリニックのホームページをスマートフォン対応(以下スマホ対応)にしているところが増えてきています。待合室の患者様がスマートフォンを利用される方が多く、最近の新規開業ではTVを設置しないクリニックが増加する傾向にあります。ここでは、PCサイトのみの場合の懸念点や患者の年齢層が高い場合について考えながら、スマホ対応の必要性に迫っていきたいと思います。
1.スマートフォン対応ページとグーグルとの関係
モバイルフレンドリーの重要性
グーグルでは、「スマートフォン対応」であることを「モバイルフレンドリー」という言葉を使って表現しています。ホームページをモバイルフレンドリーにすると、以下のようなメリットがあります。
スマートフォン対応の良いサイトであるとグーグルに評価される
モバイルフレンドリーの環境が整っていると、ホームページのトップページだけがスマートフォン対応になるのではなく、どのページでもスマートフォン対応の見やすい表示にすることができます。すると、グーグルに「このサイトはスマートフォン用に見やすく整えられた良いサイトだ」と判断してもらえます。良い評価がつけばグーグル検索で上位に上がる可能性が上がり、患者の獲得につながる、という良い流れができていきます。
スマートフォン対応していると、検索結果で優位になる
インターネットでクリニックを検索すると、様々なクリニックのホームページが一覧表示されます。スマートフォンで検索した場合は、サイトがスマートフォン対応かどうかで順位の優位性が大きく左右されます。上位にランクインしたい場合は、やはりスマートフォン対応しておいた方が上位に表示される可能性が上がります。
スマートフォン環境下での検索順位が適応される
インターネットの検索では、パソコンやタブレット、スマートフォンなど様々な媒体からアクセスした検索結果が総合で表示されます。しかし、モバイルフレンドリーのサイトであれば、スマートフォン環境下で検索した検索順位が適応されます。つまり、スマートフォンで検索する人が増えれば増えるほど、クリニックのホームページは上位に表示されるというわけです。
モバイルフレンドリーであるかどうかは、インターネット上でチェックできる
では、モバイルフレンドリーにするにはどうすればよいのでしょうか。一番簡単な方法は、インターネット上でモバイルフレンドリーかどうかをグーグルにチェックしてもらうことです。すると、文字の大きさや表示の仕方などの観点から指摘してもらうことができます。
2.PCサイトをスマートフォンで見ると、とても見づらい
PCサイトとスマートフォンサイトは、PCならPC、スマートフォンならスマートフォンで見やすいような表示方法がなされています。ここが、PCサイトとスマートフォンサイトの決定的な違いです。
PCは画面が大きいので、1ページの中にたくさんの情報をつめこんでも読みやすく表示できます。しかし、PCサイトをスマートフォンで見た場合はどうでしょうか。字がとても小さく見づらいですね。特に高齢者の方は、文字を大きくしないとなかなか読めないので、すぐに読むのを諦めてしまうこともあるのです。
また、PCサイトはスマートフォンの画面からはみだしてしまい、ページを移動させないと見えない部分なども出てきます。ひと動作加わるだけでユーザーは「面倒くさいな」という気持ちが湧いてしまいます。こうなると、知りたい情報まではなかなかたどり着くことはできません。
3.スマートフォンサイトのメリット
スマートフォンサイトは、このような不具合を解消させた、見やすく操作しやすいサイトです。各ページはスマホの画面に合わせて表示され、文字も拡大しなくても読めるような大きさに調整されています。また、指で簡単にボタンが押せるように、ボタンが大きめに設定されているのもスマートフォンサイトの特徴です。
そして何より大きなメリットは、スマートフォン画面からボタンひとつで電話をかけられたり、診察予約できたり、地図を表示させてナビゲーションできたりする点です。スマートフォンサイトがあれば、患者さんが外出先からクリニックに電話したくなった場合などにも便利ですね。
高齢者が多い診療科でもスマートフォン対応が必要な理由
スマートフォン対応の必要性は、患者の年齢層に依存する?
小児科や婦人科、皮膚科など、比較的患者の年齢層が若いクリニックの場合は、スマートフォン対応するメリットは大きいでしょう。実際、小児科や皮膚科のホームページのアクセス解析を行ったところ、50~70%の患者がスマートフォンユーザーであることが分かりました。では、比較的高齢の方が利用する内科や整形外科ではどうでしょうか。
内科や整形外科であっても、スマホユーザーは45%以上、多いところで60%患者がスマートフォンを利用している場合もあるのです。高齢の方が多い科であったとしても若い患者さんも来院されますので、そういう意味でもスマートフォン対応は必要と言えるでしょう。
スマートフォン利用者が利用しやすいページを作成する
スマートフォン対応のサイトを作るかどうかを悩む際は、どうしても患者の年齢層から必要か不要かを判断してしまいがちです。しかし、そもそもホームページに訪れるユーザーの年齢層を考えると、25~45歳の比較的若い世代が最も多いゾーンと言われています。患者が高齢の場合、クリニックを検索するのはその患者の子供かもしれません。すると、サイトユーザーが25~45歳である確率はとても高いですよね。このように考えると、スマートフォン対応をするということは、一人でも多くの新患を獲得する、ひとつの有力な手段とも言えそうです。
4.まとめ
このように、クリニックのホームページをスマートフォン対応にすることは、通ってくださる患者さんの利便性を高める上、新患獲得のハードルを下げることにもつながります。スマートフォンユーザーはこれからますます利用者が増えることを考え、より利用しやすいホームページを作りたいものです。