時代の変化に合わせ多様化するクリニックモール
大型商業施設内にクリニックモール、クリニックゾーンを設置する例が増加している。最近では商業施設においても地域貢献や公共性が重視されるようになったことに加え、土日に診療目的で商業施設に来館した客の買い回りにつながるという効果も期待される。
これまでの大型商業施設は、コンタクトレンズ店を出店する目的で、クリニックとして眼科併設するケースや歯科開業については珍しくなかったが、近年は大型商業施設内にクリニックモールとして内科を含め様々なクリニックを設置するケースが増えている。
駅ビルなど近隣住民が頻繁に利用する地域密着型SCが主なクリニックモール設置場所になっており、人気ファストファッションの隣接区画での好立地になるケースも多く、デベロッパーとしてもクリニックモールを重要視していることがわかる。
またクリニックモール設置は大型商業施設のシニア対応路線も背景にあるが、あくまで生活動線上の利便性や地域への配慮が理由であり、都心を中心に郊外においてもクリニックモールの設置が相次いでいるが相乗効果の成果よる影響と言える。
クリニックモールの設置による大型商業施設全体の効果
医療機関は目的性が高く、医療機関の受診を目的とした来客もある。つまりクリニックを目的に来館して、その後商業施設内で買い物をしてもらえれば、全体の売上増加にもつながる。商業施設内の医療施設は、街中とは違い、土日でも営業していることが多く、平日が忙しい人には、さらなる来場動機となる。
商業施設で増えているクリニックモールだが、改装を機に設置を検討する企業も多い。
デベロッパーからのクリニックモール設置要望は増えており、今後も増加していくと見られ、以前からクリニックからの出店要望は多く、今後拡大する条件は整っている。
大型商業施設にクリニックモールを導入することで街としての機能を完成させ地域活性化につながり今後は、大型商業施設が街としての役割を担っていくように思う。